第23回東北作業療法学会特別講演

講演題名
「高次脳機能の捉え方と接し方―視覚認知機能障害を中心に」
講演概要
高次脳機能障害のリハビリテーションでは、患者さんに何ができなくなったかだけでなく、何ができるのかを正しく把握することが特に重要です。それらを訓練や環境整備に応用するだけでなく、医療・介護のスタッフや家族、そしてご本人に知らせるだけで、状況に改善が起こることがまれでありません。また、いつのまにか患者さん本人が残された能力を巧みに利用して代償を行っていることもよくあります。そのお話をうかがうことが、ご当人や次にお会いする患者さんのリハビリテーションの大きなヒントになることも多いのです。
私たちが物を見るとき、何をしているでしょう? 1)それが何か、意味を考えることもあります。2)それがどこにあり、どんなふうに動いているかを意識することもあります。3)物をつかもうと手を伸ばすときのように、あまり意識せずに、それに働きかけることもあります。これら3種の働きは脳の別々の場所で行われており、損傷によって別々の障害が起こることが分かってきました。そのような脳の仕組みを紹介し、それぞれの損傷で起こるいろいろな障害のようすを、動画を用いて解説します。今まで行われてきたリハビリテーションについてもお話しますが、患者さんが開発した代償方法や、患者さんのお話にヒントを得て行ったリハビリテーションなども紹介したいと思います。
講師略歴
1980年 | 早稲田大学第一文学部卒業 |
---|---|
1987年 | 福島県立医科大学卒業 福島県立医科大学神経精神科 |
1988年 | 財団法人竹田総合病院精神科医師 |
1989年 | 福島県立医科大学医学部付属病院神経内科助手 |
1997年 | 財団法人脳神経疾患研究所付属総合南東北病院第二神経内科科長 |
1999年 | 東北大学病院高次機能障害リハビリテーション科医員 |
2004年 | 同高次機能障害リハビリテーション科助手 |
2007年 | 同リハビリテーション部講師 |
2009年 | 山形県立保健医療大学作業療法学科教授 |